台風18号の足跡

201309160745-00

上陸時のレーダー画像。台風の眼に入った渥美半島付近には雨雲がない。

台風18号は16日午前8時ころ、愛知県豊橋市付近に上陸し、長野県から関東北部、東北地方を通り、北海道の南の海上で温帯低気圧に変わりました。広い範囲に大雨や竜巻をもたらし、大きな被害をもたらしました。

この台風、これまでの台風には見られなかったような発達をしました。14日9時に985hPaだった台風は15日9時に980hPaとやや発達しました。ただ、この後、15日21時に975hPa、16日3時に970hPaと急速に発達し、上陸直前の16日6時には965hPaにまで発達しました。21時間で15hPaも低下したことになります。気象衛星の画像を見ると、台風が日本に近づくにつれて、渦がしっかりして雲が密になっている様子がわかります。

通常、台風は日本に近づく前に最盛期を向かえ、弱まりながら日本に上陸します。ただ今回は、まさに最盛期に台風が上陸したため、通常は崩れるはずの台風の構造が崩れずに、大きな被害をもたらしました。この要因としては、台風が発生から3日程度で日本に到達したこと、日本の周辺の海水温が高かったことなどが挙げられています。

NOAA WP162013 – Tropical Storm MAN-YI
http://rammb.cira.colostate.edu/products/tc_realtime/storm.asp?storm_identifier=WP162013

衛星画像 高知大気象頁
http://weather.is.kochi-u.ac.jp/